新耐震基準は何年から施行された?1981年施行のポイントを解説
投稿日: 2026.02.24
地震への備えがますます重要視される現代において、住宅の耐震性への関心は高まっています。
特に、建物の安全基準として知られる「新耐震基準」について、いつから適用されているのか、その内容や旧基準との違いを知りたいという方は少なくありません。
安全な住まい選びや建築のために、こうした基準の理解は不可欠です。
今回は、新耐震基準の施行時期とその詳細について解説します。
新耐震基準は何年から施行されたのか
1981年6月1日施行
新耐震基準は、1981年(昭和56年)6月1日から施行されました。
この基準の導入は、それ以前の「旧耐震基準」からの大きな転換点となりました。
この「1981年6月1日」という日付は、建築確認申請の日付を指し、この日以降に確認を受けた建物に適用されます。
この基準改正は、1978年(昭和53年)の宮城県沖地震で旧耐震基準の建物にも被害が見られたことを受けて、より厳しい地震への安全性を確保するために行われました。
旧耐震基準では震度5強程度の地震動が想定されていましたが、新耐震基準では、より大規模な地震に対する安全性が求められるようになったのです。
建築確認日が基準となる
建物の耐震基準が旧基準か新基準か判断する上で、重要なのは建物の「建築確認日」です。
建築確認とは、建築計画が建築基準関係規定に適合するかどうかを行政が審査する手続きを指します。
具体的には、建築確認が1981年(昭和56年)5月31日以前であれば旧耐震基準、同年6月1日以降であれば新耐震基準の建物となります。
建物の完成日ではなく、この建築確認日が基準となる点に注意が必要です。
建築確認は、建物の設計が法律に適合しているかを確認する手続きです。
新旧耐震基準の切り替わりでは、建物の完成日ではなく、建築計画が法的に認められた「建築確認日」が基準となります。
例えば、1981年5月31日以前に建築確認を受けた建物は旧耐震基準、同年6月1日以降は新耐震基準となります。
この適用を判断するには、建築確認日を確認することが重要です。

旧耐震基準から新耐震基準への変更点は何か
震度5強から震度6強への対応強化
旧耐震基準では、震度5強程度の地震で建物が倒壊しないことが想定されていました。
これに対し、新耐震基準では、数百年に一度発生しうる震度6強から震度7レベルの地震においても、建物が倒壊・崩壊しないことが求められるようになりました。
これにより、地震発生時の人命を守るための安全性が大幅に強化されました。
旧耐震基準が想定していた「震度5強」は、室内で強い揺れを感じ、物が落ちる程度です。
一方、新耐震基準が目指す「震度6強から震度7」は、建物に甚大な被害をもたらしうる非常に強い揺れです。
新耐震基準では、このような極めて稀ではあるものの発生しうる巨大地震の揺れに対しても、「倒壊・崩壊しない」ことを目標としました。
これは、人命を守るための最低限の安全性を確保するという、設計思想の転換点です。
倒壊しないことを目指す基準へ
新耐震基準の導入により、建物の耐震設計の目的が、旧基準の「建物が破損しても補修すれば生活が可能」というレベルから、「倒壊・崩壊を防ぎ、人命を守る」ことを最優先とする基準へと大きく変わりました。
この変更は、大規模な地震が発生した際の被害を最小限に抑えることを目指したものです。
旧耐震基準では、地震発生時の建物の破損はある程度許容し、修復による継続的な居住可能性を保つ考え方もありました。
しかし、新耐震基準では、「地震発生時に人命が失われるような建物の倒壊・崩壊を絶対に防ぐ」という、より明確で優先度の高い目標が設定されました。
これにより、地震後の二次災害リスクを低減し、被災者が安全に避難するための時間を確保することにも繋がります。
新耐震基準を満たした建物は、すぐに崩れ落ちる危険性が大幅に低減されます。

まとめ
新耐震基準は、1981年(昭和56年)6月1日に施行され、建築確認日がその適用を判断する基準となります。
旧耐震基準が震度5強程度の地震を想定していたのに対し、新耐震基準では震度6強〜7レベルの大地震でも建物が倒壊しないことを目指し、人命保護を重視した基準へと強化されました。
この基準の変更により、日本の建築物の耐震安全性は大きく向上しました。
このように、新耐震基準は日本の建築物の安全性、特に地震に対する強さを格段に向上させた制度です。
1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物は、この基準に適合しており、旧耐震基準の建物に比べて地震に対する安全性が高いと言えます。
新耐震基準は「倒壊・崩壊しないこと」を最低限の目標としており、地震の規模や地盤の状態によっては損傷を受ける可能性はありますが、人命を守るという観点からはその意義は非常に大きいと言えるでしょう。
住宅を購入したり建築したりする際には、この新耐震基準を満たしているか確認することが、自身の安全を守るための第一歩となります。



